アルヘシラスから日帰りでスペイン南部の半島の英国領ジブラルタルへ

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こんにちは。スペイン南部の港町アルヘシラスから英国領ジブラルタルへ向かいます。今回のミッションは、ジブラルタルの岩山「ザ・ロック」のハイキング。ただし、この日の夕方には別の都市に移動するので、ジブラルタルの滞在時間は4〜5時間ほど。果たしてハイキングは楽しめるのか!

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アルヘシラスからジブラルタル(徒歩で国境越え)

アルヘシラスからジブラルタルは、まず路線バス120番で終点のラ・リネア(La Línea)まで行きます。

120番バスの始発はアルヘシラス・バスターミナル。

ラ・リネア行きの120番バス

時刻表は、こちらのwebサイトから確認できます>>>https://siu.ctmcg.es/

曜日により異なりますが、平日はだいたい30分に1本、土日祝は45分に1本くらいの頻度で出てそうでした。前後に予定がある方は、バスの時刻は事前に調べておいた方が安心です。(このサイトは日付を指定して検索できます)

私は朝8:45発のバスへ乗車(片道2.50€、2024.01時点)し、定刻通り出発。割とスペインのバスは時間に正確。

バスは、途中で地元の人が乗り降りしながら走ります。この日は、1月1日。ニューイヤーパーティ帰りと思われるドレスアップした若者たちを結構見かけました。

人物観察をしながらバスに揺られること40分、終点のラ・リネアに到着しました!

バス停から国境までは徒歩で5分ほど。目の前にはジブラルタルロックがどどーーん!

この道をまっすぐ行くとパスポートコントロールがあります。

まずはスペイン側のパスポートコントロール。自動化ゲートもありましたが、EUパスポートのみなのか事前登録が必要なのか不明ですが、私のパスポートは通れず、有人カウンターへ。EUの出国スタンプを押され、続いてジブラルタル(英領)のパスポートコントロールへ。こちらは、パスポートチラ見で、あっさり入国。

「LITTER」と書かれたゴミ箱。イギリス領に足を踏み入れた実感。

スペインは右車線ですが、ジブラルタルはイギリス領土なので、左車線にかわります。

そして、ジブラルタル観光の見どころ?の一つでもある滑走路を徒歩で渡ります。

世界広しと言えど、滑走路を堂々と歩ける場所はそれほどないのではないでしょうか。地味に興奮します笑

こちらがジブラルタル空港の滑走路。飛行機が離発着する際は、当たり前ですが通行止めになるようです。

ジブラルタル散策

対岸にはアフリカ大陸がある軍事的にも経済的にも戦略的な立地にあるジブラルタル。どこからどうみてもスペインじゃあ・・・という気もしなくもないですが、、、18世紀初頭から現在もイギリス領で、スペインは今も返還を求めているそうな。

ということで、予備知識はあまりないまま、ジブラルタル散策スタート!

ジブラルタルは循環バスが走っています。こんな感じでジブラルタルロックの中腹までもバスでアクセス可能。

www.gibraltarbuscompany.gi

だた本数はそれほどなく、しかもこの日は元旦。ちょうど乗りたいバスは出たばかりのようで、だいぶ待ち時間があり、時間も限られていたので歩いて向かうことに。

料金はこの通り。ユーロでもポンドでも大丈夫ですが、お釣りは出ないので注意。

市街地には、こんな感じの歴史を感じさせるモニュメントがたくさん。

「I ❤️ GIBRALTAR」のサインもなんかかわいい。

郵便ポストの上にはサンタクロースやクリスマスモチーフ。かわいい。

ジブラルタルはフリーポート(自由港)で免税でショッピングを楽しめるので、スペインから買い物に来る人も多いのだとか。

メインストリートにはブランドショップやジュエリー、インテリアショップなどが連なっていました。

残念ながら私が訪れたのは元旦で、ショップはほぼ全てお休みで閑散としていました。

ヨーロッパの街並みには変わりないですが、やっぱりスペインとは趣が異なる。何より、標識が英語(当たり前)だから、急に読めるようになった。

こちらはオーシャンビレッジ。ハイソウな雰囲気が漂う。

地中海らしい?植栽も。

高さ400メートル越えの一枚岩ザ・ロックに登る

さて、本日のメインイベント。ザ・ロックのハイキング。ザ・ロックにはロープウェイが通っており、簡単に登頂できます。が・・・、何度も言ってますが、元旦のこの日。なんとロープウェイも運休。ひいー!ということで、自力で登ることに。

ザ・ロックは標高426メートル。徒歩でも登れなくはない。先ほどの市街地を抜けて、Googleマップを頼りに山頂の方へ向かいます。

標高が上がるにつれ、視界が開けてきて、対岸のアフリカ大陸も見えてきた!わくわく!

振り返るとジブラルタルの港と、その先にはアルヘシラスの港も見えます。

ヘラクレスの柱(Pillars of Hercules)

傾斜も段々とキツくなり、やや疲れかけた頃、最初についたのがヘラクレスの柱(Pillars of Hercules)という展望台。

ちなみにこの手前には料金所のようなゲートがありましたが、特に引き止められることもなく、無料で入れました。

ヘラクレスの柱には立派なモニュメントがありました。

ヘラクレスの柱とは

ジブラルタル海峡の入口にある岬につけられた古代(ギリシャ神話)の地名で、北側はヨーロッパ大陸のここジブラルタルのザ・ロック、南側はアフリカ大陸のセウタのモンテアチョ(諸説あり)。ギリシャ神話によると、もともと一つだったアトラス山をヘラクレスが砕いて2つにして、その結果、大西洋と地中海がジブラルタル海峡で繋がり、わかれた2つの山をヘラクレスの柱と呼ぶようになったそう。

展望台からは、スペインとアフリカ(モロッコ)が望めました。3カ国が交わるトライアングル地点で、軍事的にも重要な要衝であることが頷けます。

景色をしばし眺めた後は再び、上に向かって(山頂がどこかよくわかない)進みます。

写真では伝わりにくいかもですが、傾斜がきつくかなり疲れます。走ったり、サイクリングするアスリート系の人たちも結構見かけました。

正直しんど過ぎて、もう諦めるか・・・と何度も頭をよぎりましたが、眼下にコバルトブルーのビーチが見えて、テンションが急に上がり、もう少し頑張ることに。

オハラ砲台(O’Hara’s Battery)

そして、ヘラクレスの柱から休み休み登ること約30分で、目的地にしていたオハラ砲台(O’Hara’s Battery)へ到着。

チーーーン・・・。まさかのクローズ。

この時、ゲートの横で休んでいるおじさん(私を途中で抜かして、歩いて行ったハイカー)と少しおしゃべり。おじさんはジブラルタル出身の地元民で、週に数回運動のためにザ・ロックに登ってるそうですが、「ここが閉まってるのは、長い人生でも初めて見たよー」って・・・

え・・・、じゃあ、私はその奇跡の瞬間に立ち会えたってことか!(違う)

私:せっかくここまで登ってきたのに残念ーー!

おじ:でも途中で入場料払わなくてよかったでしょ。ラッキーだったね!

私:あ、そっか!確かに!(急に現金・・笑)

どうやらこの日は、ザ・ロックの有料の観光施設は全てクローズしてるっぽく、そのかわり、登山は無料開放してる模様でした。(本来は自然保護区の料金が徴収される)

オハラ砲台のゲート手前の斜面に獣道があり、おじさんが、「ここを歩いていけば、別のルートで下山できるよ。行っておいで」というので、行ってみることに。

すると別角度からオハラ砲台を眺めることができました!景色が素晴らしい!空気もよくて、霞んでなくて、とにかく遠くまで見晴らせる!

ジブラルタルの東海岸。しかし、なんとも急峻な崖。

西側の景色。対岸はスペイン。

石畳の急な階段が続いていたけれど、この先どこにつながるかよくわからず、反対側に出そうな予感。残り時間も限られてきたので、この辺りで、もと来た道を引き返します。

ダグラス見張り台(Douglas Lookout)

上がってきた道を下ってもよかったのですが、結構距離があるし、違うルートはないかと、地図をよく見ると、斜面をショートカットする道(チャールズ5世の壁)があったので、行ってみることに。

そのまままっすぐ行けば、すぐなのに、途中でダグラス見張り台という史跡のような場所があったので、ついつい寄り道。

ここも素敵な景色。

軍事要塞跡ですね。

こんな感じの物見やぐらのような建造物がいくつかありました。ただ管理はされてなさそうで、なんだか幽霊でも出てきそうな雰囲気。観光客もおらず・・・

さっきよりも崖がはっきりと見える。

と喜んだのも束の間・・・地図上は、北側のスカイウォークまで道が続いてたので、行ってみると・・なんと行き止まり!(正しくはスカイゲートがクローズのためゲートが閉まってた)。ここまできたのに引き返す羽目に・・・10分のロス。まあ、でもいい景色見れたしよかったとしよう。

チャールズ5世の壁と猿の楽園

さて、気を取り直して、下山開始。

このビーチ、ほんとにキレイ。夏は、リゾート客で賑わうのかしら・・・。

ちなみにこの日は陽気なお天気で、1月でも日中は歩いていると暑く、半袖でも大丈夫な陽気でした。オフシーズンだけど、ハイキング目的なら冬がおすすめかもしれない。

チャールズ5世の壁の階段の入口付近は、海鳥と猿が戯れる場所が。

犬のように地べたに寝そべるお疲れモードのでかい猿発見。ボス猿か・・・。

こちらがチャールズ5世の壁の階段。まあまあ急な階段で、上りはかなりキツそう。そして、猿が虎視眈々と何かを狙ってて、若干こわい・・。

地上もだいぶ近づいてきた。

デビルズ・ギャップ砲台(Devil’s Gap Battery)。

無事、麓まで下山。なんだか可愛い小道。

9時半頃にラ・リネア到着、10時半頃から登山開始し、下山したのは12:30頃。

朝食もとらず、ほとんど休憩もなく歩き続けて、まあまあ疲れたので、ランチ休憩へ。

ジブラルタルでイギリス料理を

せっかくなので、イギリスっぽいものを食べたい。けれど、開いているお店が限られており、選択肢はあまりありません。

景色の良さそうなマリーナ方面へ行ってみると、「O’Reilly’s Irish Pub & Steakhouse」というお店が営業してて、日替わりランチ的なものも提供していたので、入ってみることに。

緑が多くて、気持ち良いテラス席もありました。

メニューも渡され、いざ日替わりランチをオーダーすると、なんと祝日でこの日は朝食ビュッフェしかないのだとか・・・。だったら、「メニュー渡さないでよ!とその前に、看板出すなよ!」と心の中で毒づいたものの、仕方ない(はらぺこ)ので、ビュッフェとビールを。

店内のビュッフェカウンターで欲しいものを伝えると、店員さんがモリモリに盛り付けてくれます。味は、見た目通りでした。

ビールと朝食ビュッフェで17.50£ポンド(774バーツ、約3,200円)。まあまあいいお値段でした。

食後は、少し早いですが、アルヘシラスへ戻ります。

滑走路を再び歩いて・・・

パスポートチェックをして再びスペインへ。

国境近くにあったジブラルタルのスペイン労働者像。ジブラルタルで働くスペイン人も多いのか・・?

ラ・リネアのバスステーション近くののどかな公園。

今回、ジブラルタル滞在はわずか5時間弱で、しかも元旦でいろいろお休みで見られない場所もたくさんありましたが、逆にハイキングをしっかり楽しめてよかった。そして、ザ・ロックからのジブラルタル海峡の眺め、最高でした!

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