【チュニジア】塩湖ショット・エル・ジェリド(ジェリド湖)とサハラ砂漠でキャンプ

チュニジア
チュニジア

こんにちは。

今回は、トズールからドーズに行く途中に立ち寄ったショット・エル・ジェリド(ジェリド湖)と人生初の砂漠でのキャンプを体験したお話。たった一晩の滞在でしたが、ベルベル人の伝統料理、焚き火の温かさ、出会った人々、全てが新鮮で忘れられない1日となりました。

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余裕を持って行動ができないラストミニッツ女は私・・・

午前中にトズールの街歩きした後、ランチを食べていたら待ち合わせの13時ギリギリとなってしまい、ホテルに預けていた荷物をピックアップして急いで旅行代理店「Asfar Deglet Nour」へ。

代理店では、すでにガイドもドライバーさんもスタンバイ。この国の人たちは意外と時間に正確。

BECO
BECO

遅くなってごめんなさい!お待たせしましたー!今日も暑いですねー!えっと、料金は500TNDですよね。確認お願いしますー!

アイメンさん(エージェント)
アイメンさん(エージェント)

大丈夫ですよ。はい、500TNDです。今回は、ドーズのキャンプサイトまでの送迎、キャンプ1泊、明日の朝ドーズまでの送迎ですね。準備はOKですかー?これは、私たちからのちょっとしたギフトです(エージェントのロゴ入りキャップをくれました笑)。ぜひ、楽しんできてくださいねー!

ということで、息を整えていざ!ドーズに向けて出発!

トズールとドーズの間に広がる広大な塩湖ショット・エル・ジェリド

前日のタメルザ渓谷はまあまあキレイなワゴン車だったけど、今回はだいぶくたびれた4WD。ガイドは前日の人と同じなんだけど、ドライバーのおっちゃんとその奥さんらしき人がなぜか同乗。知り合いだか親戚に車出してもらったのかな・・・って感じで、そのカジュアルさにちょっと笑ってしまった。

トズール中心部から車で30分ほど走ると、巨大な塩湖ショット・エル・ジェリド(ジェリド湖)に到着。

水はほとんどなく、広大な平野が広がっていて、ザ・砂漠な光景が広がっています。

ジェリド湖には舗装された道路が敷かれていて、湖を車で横切ることができます。4WDやバイク、クアッドバイクでオフロードを走るアクティビティもあるそう。

ジェリド湖の道を10分ほど走ったあたりの駐車場で停車。

お土産物屋さんらしき建物があって、ジェリド湖から採取された塩が売られてました。

こちらは、ガイドさん曰く、インスタ映えのトイレらしい。居心地のいいトイレと普通のトイレ。

前を見ても後ろを見ても地平線まで続く道路。この景色こそインスタ映え。

道路の反対側には、土を盛った山やモニュメントなど観光客向けなスポットとなっていました。

上の写真のチュニジア国旗がはためいている小山には上ることができ、上からは景色を楽しめました。

遠くの山並みのピンク具合がよき。

キャンプサイトまでの送迎だけなら、ガイドはいなくてもよかったような気がしたけれど、ドライバーさんは英語が話せなそうだったし、途中でちょっとした解説や写真を撮ってもらえるので、いてよかったのかも。

一見、水の全くなさそうな塩湖ですが、少し地面を掘ると、こんな感じで水が湧いてくるそう。とてつもなく塩分濃度が高く、手をつけて乾くと白っぽくなります。見た目と反して水はとても冷たかったです。

この時の水は赤茶っぽい色だったけれど、季節によって、ピンクとかブルーとか色が変わるそうで、写真を見せてくれました。自然って不思議。

ということで、ジェリド湖の上陸を堪能した後は、再びドーズに向けて出発!

砂漠のキャンプサイト

実は、今回到着するまでどこに宿泊するのかすら何も聞いておらず、ドーズの外れの代理店ぽいところに一旦立ち寄り、荷物も下ろされたので、ここから別の迎えが来るのかと思ったら、ガイドとエージェントぽい人が何やら話した後、乗ってきた車に荷物を再び載せて、そのまま砂漠の方に向けて出発。

途中からオフロードに入り、何にもない砂の上を走っていくと、テント群が見えてきた。

どうやらここが本日宿泊するキャンプサイトらしい。トズールを出て2時間半後の15時半に到着。私以外は、お客さんはいなそうだったけど、ガイドさんに聞いてみると、私以外にも宿泊者2−3組いるとのこと。私が一番乗りだったみたい。ガイドとドライバーとは、記念撮影をしてここでお別れ。

場所は、こちら。Googleマップにも載ってました。「Camping desert gate : Agency Habibi Travel」というところらしいです。

こんな感じのテントが10前後あった気がします。少し大きめの黒いテントと小ぶりの白いテントの2種類がありました。

本日の私の寝床は、こちらの白い小さめのテント。

テントの中は、地面にゴザのようなものが敷かれていて、シングルベッドが2つ。その間にあるスツールの上には、キャンドルが用意されていました。予備の毛布もたっぷり。居心地は悪くなさそう。

こちらの建物の中にはテーブルと椅子が並べられ、ダイニングとなっていました。水道もあって、ちゃんと水も出ます。ダイニングの隣の建物はキッチンのようでした。

ダイニングの裏手にある建物は、男女別のトイレ。

砂漠の中にある水洗トイレ。個室が3つとシャワーも2つほどあって驚き!まさか砂漠でシャワーが浴びられるとは思ってもなかった。(実際は夜寒すぎてとてもシャワーを浴びられませんでしたが)

砂漠の上のチルスポット

カラフルなラグが砂漠に映える。

まだ16時前で陽も高く、手持ち無沙汰で特にすることもなく、キャンプサイトの周辺を散策したり、ぼーっとしているとスタッフのおっちゃんが手招きしてくれ、近づいてみるとお茶を入れてくれました。スタッフは3−4人いて、見た目怖そうで近寄り難かったけど、意外とフレンドリーでいい人そう。ただ言葉が通じない。

フランス語は?ドイツ語は?スペイン語は?って聞かれたけど、どれもわからないんです・・・泣

ということで話が続かず、、、結局お茶をいただいた後、また砂漠散策。

キャンプサイトのはずれには、ポツンとラクダが一頭いました。足を繋がれていて、なんだか寂しげ。

ぼーっとしてたら、観光客らしき人がラクダに乗って登場。お客さんを下ろしたラクダは、また街の方へ向かって、帰って行きました。

ちなみに観光客は、本日同じところに宿泊するファミリーで、後から聞くとドーズからラクダに乗って2時間かけてやってきたらしく、めちゃくちゃ疲れたって言ってました。ドーズからは地図でみると10km前後くらい。2時間も乗ってると確かに疲れそう。。。

小さな砂丘からみたキャンプサイト

砂漠って、一面砂の世界だと思っていたら、意外と植物が自生している。場所にもよるんだろうけど。

この時期(12月)のサンセットは17:30頃。17時を過ぎると日もだいぶ傾き、夕日に照らされた砂漠がオレンジ色に輝き始めます。

砂漠の地平線に沈む夕日。

静かな砂漠でのサンセットタイム。

東側を振り返ると、淡いピンクや紫が入り混じったなんとも幻想的な景色。

焚き火を囲んで団らん

このキャンプサイトには低い塀で囲まれた焚き火エリアもあります。サンセット鑑賞を終えて、キャンプサイトに戻ると、今夜のお客さんファミリーが火を囲んで座っていたので、私も仲間に入れてもらうことに。

奥さんがレバノン、旦那さんがシリア出身のカップルで、お互いカナダに移住していて、カナダで出会い結婚。子供たち2人(10代の男の子と女の子)はカナダ生まれ、カナダ育ち。数年前にファミリーでドイツに移住して、もうしばらくはドイツにいる予定だけど、旅が好きだからそのうち別の場所へ移住すると思うと。なんだかフッカルな生き方が素敵なファミリー。英語はもちろん、アラビア語、フランス語も話すマルチリンガル。

日も沈み、あたりは暗闇に包まれつつあります。今夜のもう1組の宿泊客の女性2人組みも加わり、合計7人。+ファミリーのガイドとドライバーも参加。そしてドライバーさんは、なんと前日のタメルザ渓谷に行った時のドライバーさんで、思わぬ再開となりました。

ガイドのおじさんは、英語が堪能で、この日、私の話し相手になってくれ、くだらない冗談や宗教(イスラム教)やチュニジアの政治などいろんな話をして、とっても楽しい夜となりました。

冬の砂漠の夜はかなり冷えます。焚き火の温かさが骨に染みる。

日がすっかり暮れた後、スタッフの人がパン生地を持って登場。そして、焚き火の灰の中へ生地を広げて灰をかぶせていく・・・・。突然のことでちょっとびっくりしたけど、これは私たちのディナーなのか。。。

10分ほどして生地をひっくり返して、再び焼くこと10分。大きなまんまるのピタパンが焼き上がりました!ワイルドな砂漠パン。

そして、なんとなんと、チュニジア人(トズール出身)ガイドさん、大量のアルコールを持ち込んできてて、私もおこぼれにあずかることができました!ビールに始まり、赤ワイン、ウォッカ・・・。

チュニジア人(イスラム教徒)の人たちもこんなに堂々とお酒を飲むなんて知らなかった。チュニジアは、イスラム圏の中ではわりと戒律は緩いとは聞いていたけど。

もう一つの焚き火では、壺焼き料理が作られていました。

あと20分ほどで完成するとのことだったけど、ガイドさん曰く、焚き火で調理するとかなり時間がかかるので、仕上げはキッチンのコンロだと。

ということで、夕食の準備も整い、ダイニングルームへ移動。

砂漠のディナー

まずはサラダとブリック(薄い生地で卵などの具を包んで油で揚げた料理)。

先ほど焚き火の灰で焼かれたパンも小さく切られてカゴの中にどっさり。このパン、もちもちしていて想像以上に美味しかった。ここで食べたどの料理よりもお気に入り。

メインは先ほどの壺焼きのラム肉、野菜、ライス。

トマトベースのスープも。話に夢中になっていたら、ガイドさんから料理の写真も撮ってよーと。話に夢中になると写真のこともついつい忘れちゃう。ガイドさんありがとう。

おかわりもたくさんあるとのことでしたが、量が多すぎて、一皿も食べきれませんでした。

デザートはオレンジとデーツ。食事も終わりまったり話をしていたら、ガイドさんが次から次へとお酒を出してくる。ちびちび飲んでいたので、酔っ払うこともなく、楽しいお酒の席。

これが本当のアラビアンナイト?!

この後、再び、焚き火を囲んで、スタッフの人たちが太鼓を叩きながら、チュニジアだかこの地方の民謡を歌ってくれ、砂漠のパーティーナイト。

太鼓一つで、アラブの人たち(私以外は全員アラブ圏のルーツを持つ人)の心を鷲掴み。

アラブ人ってこんなに陽気でノリノリな人たちって知らなかったよ・・・。

昔話(神話)の歌らしく、

ガイドさん
ガイドさん

戦争は常に女性を巡って起こってきたんだ。この歌も女性が拐われて、奪還するために戦った話なんだよ。

なるほど・・・面白い。確かにインドのラーマーヤナも王子と王妃の物語だったような・・。

歌詞の内容は全くわからないけど、リズミカルな太鼓の音がズンズン響いて、心地よい。

そんなこんなで、夜は更けていき、ファミリーの子供たちは早々にベッドへ。続いてお母さんも。チュニジア人の女性二人組も焚き火を離れ、最終的にガイドのおっちゃんと話し込んでしまいました。

このガイドさん、60歳過ぎてて、若い頃はカタールで働いたり、先生(イスラム教の?)で学生に教鞭をふるっていたそう。宗教の話(普段はほとんどしない)になった時に、私はほぼ無神論者だよーと話したら、おっちゃんはこの国で無神論者とは公言できない。彼はイスラム教徒だけど、実は神様を信じていないそうな。

もし本当に神がいるなら、なぜ戦争が起こり続けるのか、信仰を説く某国の王はチュニジアにバカンスに女性を連れて来て、高級ホテルで酒をあおり、宴会をするそうな。国民はそれを知って、厳しい戒律を説く人の言動と行動が伴っておらず、信仰っていったい・・・と混乱しちゃうんだと。

チュニジア人はそんな感じで(もちろん信仰心が篤い人もちゃんといる)、熱心にお祈りしているフリをしているだけだと。

そんな宗教の話から派生して、人生観とか価値観とかの話になり、いろいろ考えさせられました。

基本的には、冗談混じりのくだらない(面白い)話が多かったけど、今思えば、明らかに場に馴染めてなさそうな(現地の言葉を話せない)アジア人旅行者(私)を楽しませるために、ガイドさんなりに気を遣ってくれてたのかもとも思います。

23時前になって、流石に寒いし、話を切り上げて寝ることに。テントに戻ると寒さが半端なく、ダウンを着たまま毛布の中にもぐりこんだけど、寒くてなかなか寝付けない。夜中も寒さで何度か目が覚め、結局よく眠れぬまま、朝を迎えてしまいました。

砂漠のサンライズ

7時前に目が覚め、布団からなかなか出ることが出来なかったけど、サンライズは見ておきたい。ということで、なんとかテントから這い出て、近くの小さな砂丘へ上り、スタンバイ。

徐々に東の空が明るくなり、やがて太陽が地平線から昇りはじめます。

また新しい1日のはじまり。今日もいいお天気になりそう。

暑いと日陰を探して逃げ込むのに、寒いと太陽の温かさが身に沁みる。人間はわがままだ。

ふと足元を見ると動物(ラクダ?)の足跡らしきものを発見。

これは・・・・小動物の足跡?

生き物を肉眼では確認できなかったけれど、こんな過酷な環境でもいろんな生き物が生息してる。

さて、サンライズも鑑賞したことだし、顔洗って、歯磨きして、朝食へ。

砂漠の朝食は、ピタパンと卵とコーヒー(紅茶)。シンプルな朝食だけど、ピタパンはオリーブオイルをつけて食べるだけで、本当に美味しかった。

ファミリー御一行は、この後マトマタ観光して、夕方にはチュニスまで戻るらしく、朝食の後、すぐにお別れ。

たまたま再開したドライバーさんは、ジョージ・クルーニー風の渋イケメン。スース出身でチュニスの旅行代理店で働いているらしく、私がこの後スースに行くと言ったら、スースには家族がいるから、何か困ったことがあればいつでも連絡してと名刺をくれ、ハグしてお別れ。言葉はあまり通じなかったけど、ノリがよくて、ラテン気質な陽気な人。タイには3回、大阪に1回行ったことがあるらしく、初の日本で大阪を選ぶあたり、やっぱりラテンだな(←え?)と思いました笑

だいぶ長くなったので続きはまた次回(チュニジアの1日はとっても濃いのです)。

次回は、ドーズから一気に400km北東の海岸沿いの町スースまで向かいます!

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