こんにちは。
ロンダ滞在2日目は、ロンダから北に約20kmに位置する山間の小さな村セテニル(セテニル・デ・ラス・ボデガス:Setenil de las Bodegas)へ行ってきました。
セテニルは、アンダルシア地方にあるユニークな特徴を持つ白い村。その最大の特徴は、トレホ川の侵食で形成された渓谷の岩壁に形成された洞窟を利用して住居が建てられていること。セテニルも私のBucket Listで訪れたい場所の一つで、今回ついに訪れることができました!
ロンダからセテニルへ
ロンダからセテニルは車で30分ほど。
車やツアー以外で自力で行く場合は、ロンダのバスステーションからローカルバスが1日数本出ています。ホテルのレセプションでバスの時刻を尋ねると時刻表をもらえました。(同じものがバスステーションの中にも掲示されていました)
時刻表・料金はバス会社のサイトからも確認できます:grupopacopepe.com
※上記のサイトはスペイン語のみですが、出発地と目的地、曜日を入れて、グリーンのボタンを押すと検索できます。
月曜〜金曜(祝日を除く)
ロンダ発セテニル行:08:45|11:50|13:30|16:30|18:00
セテニル発ロンダ行き:07:15|09:30|12:35|14:15|18:45
土曜(祝日を除く)
ロンダ発セテニル行:08:45|13:30|16:30
セテニル発ロンダ行き:07:15|09:30|14:15
※日曜・祝日は運休
料金:片道2.12€(2023年12月現在)*2024年4月から2.22€に上がったようです
私がロンダを訪れたのは土曜日。選択肢は1択のみで、往路は8:45、復路14:15に乗らないと日帰りができません。万が一逃したら、Uberかタクシーを拾わなければいけなくなるので、時間厳守!
8時過ぎのホテルを出て、駅の近くの開いているカフェで朝食。
カフェ・コンレチェとペストリー3.50€。
8時半過ぎにバスステーションに行ったものの、ほとんど人気はなく・・・
時間ギリギリになってもバスも来る気配がないと思ったら、カフェからおじちゃんがでてきて、「ブエノス・ディアス(おはよう)!ニコッ!」として、事務所の方へ・・・。しばらくするとおじちゃんが小さなバッグを持って戻ってきて、上の写真の白いバスに乗り込み、セテニル行きの紙をフロントガラスに出すではないですか。
なんだ!このバスだったのか!と思いつつ、バスに乗り込み、おじちゃん(ドライバー)に料金を払い、無事出発。
セテニルは人気の観光地だし、週末だし、他にも旅行者がいると思ってたら、観光客は私だけでローカルっぽい人が一人乗っただけ。シーズンオフとは言え、拍子抜け。
その後も途中の小さな村で買い物帰り?の地元のおばちゃんたちが乗ってきただけでした。
のどかな風景を走り、約45分で無事セテニルに到着。
バス停で降りると人もまばら・・・本当にここは観光地なのだろうか・・・・。
ちなみに上の写真のバスが止まっているあたりで降りました。帰りは写真のグリーンとクリーム色のバス(アンダルシア地方でよく見かける路線バス)でした。ロンダ-セテニル間のバスは、丘の上まで行って、Uターンして、そのままロンダへ引き返すようでした。
セテニルのバス停の場所はこちら↓
セテニルを散策
ということで、地図を頼りに少し歩いて行くとセテニルらしい景観が見えてきました。
クエバス・デル・ソル(Cuevas del Sol)
まず最初に向かったのが、バス停からもほど近く、セテニルのメインストリート「クエバス・デル・ソル」。クエバス・デル・ソルは、スペイン語で「太陽の洞窟」という意味で、その名の通り日当たりがよく、張り出した岩の下に建物が埋め込まれたような形で並んでいます。
到着した9時半頃は、観光客もほとんどおらず、お店の人が開店準備をしていました。
洞窟を活用した建築とはわかっていても、岩が建物を侵食しているようにしか見えない。
岩が崩落したら・・・と思うとちょっと恐怖ですが、この洞窟住居は、夏は涼しく、冬は暖かい、天然の空調作用があるようです。
クエバス・デル・ラ・ソンブレラ(Cuevas de la sombra)
クエバス・デル・ソルからトレホ側を挟んだ対岸には、「クエバス・デル・ラ・ソンブレラ」通りがあります。スペイン語で「日陰の洞窟」の意。その名の通り、日当たりはあまり良くありません。
クエバス・デル・ソルと合わせて、セテニルを代表する観光スポット。
張り出した岩の両脇に建物が建てられており、天然のアーケードのよう。
カフェや土産物屋などが軒を連ねています。
カルメン展望台(Mirador del Carmen)
次に向かったのは、カルメン展望台。
展望台の階段を上がって行くと、「SETENIL」のサインがある展望スポットが広がっています。眼下にトレホ川や岩壁と一体化したセテニルの住居群が一望できます。
こうしてみると本当に白い村ですね。
ちなみにこの展望台の一角には、名前の由来(たぶん)となった、聖母カルメンの礼拝堂(Ermita de Ntra. Sra. Del Carmen)があります。
ハポネリア通り(Calle Jabonería)とカブレリサス通り(Calle Cabrerizas)
カルメン展望台のあとは、ハポネリア通り〜カブレリサス通りへ。この通り沿いには、今も住宅としてして利用されている洞窟住居が見られます。
ハポネリアとは、石鹸市場(工場)という意味で、18〜19世紀にかけてこの一帯に石鹸市場(工場)があったため、もしくは女性が川に洗濯に訪れていた場所だったことがその名の由来だそう。
ハポネリア通りから続くのはカブレリサス通り(ヤギの家の意)には、洞窟住居を利用したレストランもありました。観光客が集まる中心部から少し離れていることもあり、人はほとんどいません。
山の斜面では焚き火?野焼き?、何かを燃やしてる様子。
この先には、ハイキングコースもあり、興味がそそられましたが、遠くまで行きすぎて帰りのバスに間に合わなくなると困るので、トレホ川の対岸エリアの住宅街に戻ります。
白い村の中を彷徨う
カブレリサス通りからのどかな山道をぐるっと回って川の対岸へ。
斜面の洞窟住居。
中世の面影を残すトンネルがあったり。
坂の途中にあるアンダルシア広場。
坂の上を上って行くと、アンダルシア広場を上から見下ろせます。
丘の頂上には、セテニルの教区教会である受肉の聖母教会(Iglesia N. S. Encarnación)。
後期ゴシック様式のこの教会は、かつてのモスクの上に15〜16世紀にかけて建設されたのだそう。
内部は、単廊式の白を基調とした明るい空間が広がっていました。
クリスマスデコレーションがされた建物。
小道が迷路のように入り組むセテニルの街角。
セテニルで最も美しく、ロマンチックな通りと言われているエレリア通り(Calle Herreria)。Herreriaとは鍛冶屋(Blacksmith)の意で、かつてはその名の通り、鍛冶屋があったのかもしれません。
壁には「Bésame en este rincón=この角で私にキスして」の文字。なんだかロマンチック。その上には、小さなカフェがありました。
セテニルと周辺を一望
お天気もよく、もう少し他のエリアにも足を伸ばしてみることに。
こちらは住宅街の中にあるホセ・セデーニョ市長広場(Plaza Alcade José Sedeño)。民家の横の道を進むと突き当たりが高台のテラスのようになっており、セテニルと周辺の雄大な景色を堪能できました。
周辺には広大なオリーブ畑が広がっており、遠くから見ると住居が岩に食い込んだようなセテニルの独特な景観は感じられず、ただただのどかな景色がどこまでも広がっています。
個人的には、遠くまで見晴らせるここからの景色もお気に入り。
タイヤでできたスノーマンと手作りのクリスマスツリー。なんだかほっこり。
セテニルでランチ
さて、3時間近く歩き回って、お腹も空いたのでランチへ。せっかくなので、セテニルのメインストリートのクエバス・デル・ソルのレストランに行くことに。
朝到着した時はお店もオープンしておらず閑散としていましたが、ランチ時はこの通り観光客で賑わっていました。
テラス席が空いていたLa Tascaへ。
お店の人におすすめを聞くとポークナックル(豚足)とのことなので、そちらをオーダー。合わせて赤ワインもグラスで。赤ワインのグラスは、リオハかローカルワインがあるとのことで、ローカルのものをオーダーしてみました。
ローカルの赤ワインとパン・クラッカー。
ポークナックル。じっくりと煮込まれたお肉は柔らかくて美味しかったです。
写真では伝わりにくいですが、ボリュームがすごい。肉自体も大きいですが、フレンチフライの量が尋常じゃない。
ポークナックル、グラスワイン、パンで17.60€。
この空間でいただく食事とワイン、プライスレス。ごちそうさまでした。
ちなみに屋内のテーブル席もあり、洞窟の岩肌が剥き出しのまま利用されており、ユニークな雰囲気が味わえそうでした。
滞在時間5時間弱でしたが、ロンダとはまた違った魅力があり、ランチの時間も十分取れて大満足。ロンダに行く際は、セテニルまで足を伸ばしてみるのもおすすめです。
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