こんにちは。
チュニジア6日目は、スースからエルジェムの円形闘技場と港町マハディアへ足を伸ばしてきました。チュニジア南部の砂漠エリアの文化とはまた異なる、地中海沿岸部の町らしい雰囲気を堪能することができました。
スースからエルジェム(El Jem)までの行き方
スースから円形闘技場のあるエルジェムまでは、電車で行くことができます。おそらくルアージュも出てるかと思いますが(未確認)、チュニジアで電車はまだ乗ったことなかったのと、駅がホテルから近かったこともあり、電車行くことにしました。
チュニジアの鉄道「SNCFT」のタイムテーブルはこちら:https://www.sncft.com.tn/
8:50発の電車に乗るために8:30頃にホテルを出て、駅に向かいました。窓口でエルジェム行きの片道チケット(6.250TND)を購入。
駅舎からプラットフォームに出るドアの上には、出発便の電車が表示されていました。私が乗る予定のガベス(Gabes)行きは、どうやら遅れているようで、9:14に変更されています。
出発前になると先ほどの出口のドアが開き、係の人が一応チケットをチェックしてました。ただ、到着用のドアはずっと開いていて、そこから自由に出入りできました。
ホームで電車を待っていると、チュニジア人の高校生か大学生くらいの女の子と小学生くらいの弟が私のところにきて「Hello….*$u&#$%^&*)*%.v@b………..」となにか話しかけてくれてるんだけど、言葉がわからず、??となっていると、近くにいた英語を話せる女性が、「この子達、あなたのことを知りたいんだって!」と。
そこから「どこから来たの?どこへ行くの?」などいろいろ聞かれ、会話をしていると、突然「私、あなたの顔が好き!」と告白されました笑。ありがとう。
その後、「シャッラー」と言われ、また??となっていると、イスラム圏では、旅に出る人に向けてかける言葉とのこと。神のご加護を的な?意味合いらしい。
電車は9:14頃到着しましたが、その後なかなか出発せず、スース駅を出たのは、9:30過ぎ。電車の中でもさっきの女の子が私の席の前にやってきて、写真を見せながら家族のことを教えてくれたりして、文化の違う外国人への興味や交流したいという純粋な気持ちが伝わってきて、なんだかほっこり。
そんなこんなで、1時間以上かけて、最初の目的地エルジェム駅に到着したのは10:50。
電車はこんな感じで、なかなかに年季が入った車両。年末ということもあってか、大きな荷物を持って移動している人が多かったです。
駅を出て、目の前の道の突き当たりには円形闘技場が見えています。通りの両脇にはお店が軒を連ねています。
カラフルで新鮮なフルーツが山積みになっていて食材の豊かさを感じられます。
世界遺産!エルジェムの円形闘技場
エルジェム駅から円形闘技場までは歩いて2〜3分程。
街のど真ん中に古代の巨大な建築物が鎮座。
エルジェムの円形闘技場は、ローマ帝国時代の3世紀に建設されたもので、北アフリカでは最大規模だそう。
入場料は1人12TND(2022年12月現在)。
アリーナ(舞台)の中央には、格子がかけられており、その下には地下通路が見えます。
地下部分は通路を挟んで洞窟のような小部屋が並んでいます。ここは、舞台で戦う剣闘士や囚人、野獣の待機室となっていたようです。なんと演出のための地下からアリーナ(舞台)へ上がるリフト装置がこの時代にすでにあったそう。
この円形闘技場は30,000人(35,000人の表記もあり)の観客を収容できたというから、当時のエルジェムの繁栄ぶりは容易に想像がつきます。この辺りはオリーブオイルの一大生産地として繁栄したのだとか。
観客席は、階級毎に分かれていたと言われています。
17世紀まではほぼ原型を留めていましたが、後に周辺の街やモスクの建設のために石材が運び出されてしまったそうで、崩れたままの場所も多くみられました。
迷路のような通路。
猫ものんびり、居心地よさそう。
上階からはエルジェムの街並みを一望できます。周辺には高い建物が一切なく、遠くの方まで見晴らせます。
現在のエルジェムは、のどかな田舎町ですが、この円形闘技場は、地元の人にも人気の観光地のようでした。
遺跡の中を探検していると、イカつい見た目のチュニジア人に声をかけられ、なぜか一緒に記念撮影。警察官らしく、休日でここに遊びにきているらしい。フランス語でなにやら色々言われて、でもさっぱり理解できず、結局Google翻訳で会話。客引きの人じゃないローカルの人たちがここまで話しかけてくるのはインド以来か・・・。
元気な子猫を発見したところで、円形闘技場の観光も終了。
次の目的地に向かいます。
エルジェムからマハディアへ移動
エルジェムは円形闘技場を楽しんだ後は、港町マハディア(Mahdia:マフディア、マーディアとも)へ向かいます。エルジェムからマハディアまでは40kmほど。ルアージュステーションにマハディア行きがあるか行ってみました。
エルジェムのルアージュステーションはこちら。円形闘技場からも近くて便利。「マハディア、マハディア」と叫んでるおじさんがいて、声をかけるとマハディア行きのルアージュを教えてくれました。乗車後、5分ほどで人も集まり出発。乗り合わせたおばあちゃんと目が合って、「マハディア?」って聞くと「うんうん、マハディア行きだよ」とにっこり。
1時間ほどで無事マハディア到着。エルジェムからマハディアの料金は3.900TND。
メディナのある海岸沿いからは2kmほど内陸の道路沿いで降ろされてしまい、タクシーに乗るか迷ったけれど、お天気も良かったので、歩いてメディナに向かうことに。
この木、なんの木?だろう。まるでテーブルのような真っ平の剪定の仕方が面白い。木の下にはレストラン?のテーブルが並んでて、気持ちよさそう。
マハディアの街は、白を基調とした建物に、地中海沿岸の街らしい明るく開放的な雰囲気が感じられました。
マハディアのメディナ散策
歩くこと20〜30分、ようやくメディナに到着。
マハディアのメディナは、10世紀初頭にファーティマ朝(10世紀〜12世紀にかけて北アフリカで繁栄した王朝)の都として建設されたのがはじまり。マハディアの先端に1kmほどの細長い半島に造られたかつての要塞都市。
スキファ・カフラ門(Skifa el Kahla)は、かつてはメディナへ入る唯一の入口だったそう。
正面からだとわかりませんが、門の奥行き(通路)はなんと50mもあり、かつては堅牢な要塞だったことがうかがい知れます。現在は、通路の両脇に土産物などの露店が並んでました。
門を抜けると、レストランやカフェ、ショップが軒を連ねていて、観光地っぽい雰囲気。歩いているとニーハオやこんにちはなど声をかけてくる客引きの人がちらほら。チュニジアに来て、まだアジア人らしき人を全く見かけていないけど、コロナ前は中国人や日本人の旅行者も多かったのかしら・・・。
夏はビーチリゾートとして賑わうらしいですが、この時はオフシーズンだからか閑散としてました。
こちらは、マハディアのモスク。
門が開いていたので、中に入ってみると、がらんとした中庭が広がっていて、その奥に礼拝堂。お祈りの時間ではなかったからか、人もいませんでした。
モスクを出て、半島の先に向かって行くと、海が見えてきた!コバルトブルーの海は、遠目にもわかる透明度。
この日は快晴で昼間はシャツ1枚でもよいくらいの陽気。12月とはいえ、日差しはキツく、白とブルーにペイントされた建物が青空によく映えて美しい。
少し歩くと、16世紀のオスマン帝国時代の要塞が見えてきます。中には入りませんでしたが、城壁からの見晴らしはなかなか良いらしい。
要塞から岬にかけたは、真っ白のお墓が並ぶ広大なマリーン墓地。
見渡す限り墓石が並ぶ様子は圧巻。なだらかな丘の上にはマハディアの灯台があります。
半島の先端の岬まで行くと展望エリアがあります。海岸沿いには、かつての城壁の遺構と思われる遺跡がちらほら見え、サッカーコートのような広場もありました。
岬をぐるっと回って半島の北側の海岸沿いもこれまた美しい!
今まで見てきた海の中でもトップ10に入るくらい透明度の高い美しい海が広がってました。
なんと泳いでる人も。日中暖かいとはいえ、泳ぐには寒そうだけど・・・。
北側の海岸沿いは、ピクニックするにもよさそう。
陽気なお天気で、気持ちよさそうに日向ぼっこする猫たち。見ているだけで癒される。
マハディアのメディナは、1時間半もあれば歩いてみて回れるコンパクトさ。何があるわけでもないけれど、都会の喧騒とは無縁の平和なマハディアのメディアは、歩いているだけで十分に楽しめました。観光客でごった返す観光地に疲れてのんびりしたい人におすすめ。
マハディアから電車でスースへ
エルジェム、マハディアと駆け足で楽しんだので、そろろそスースに戻ります。
マハディアからスースは、サヘル鉄道(Sahel Suburban Train)で結ばれているので、帰りはこの電車に乗ってみることにしました。
窓口でスースまでのチケット(2.500TND)を購入。ホームに電車が来ていたので乗ったものの、1時間に1本しかないようで、出発まで30〜40分待つことに・・・。
2時間くらいかけてスースに到着。着いた頃には、すっかり日も沈んでしまいました。この日もよく歩きました。夕食を食べてホテルに戻り、あっという間に就寝。
次回は、スースの街歩きの様子をお届けします!
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